偽装請負とは

人材派遣の話

偽装請負って何だろう?

これから人材派遣会社を立ち上げ予定の方にも、企業の人事担当者の方にも是非確認して頂きたいと思っております。

労働者派遣とは、派遣元事業主が自己の雇用する労働者を派遣先の指揮命令を受けて派遣先の為に労働に従事させることを言います。

労働者派遣契約

請負とは、労働の結果として仕事の完成を目的とする。発注者と労働者の間に指揮命令は生じないことを言います。

請負契約

上記を踏まえ、偽装請負とは、労働者派遣契約を締結せず、業務請負と称して労働者派遣を行うことを言います。

労働基準法・派遣法等の使用者に課された義務や制約を脱法的に免れる為に、業務請負として自社の業務に使用する形態です。

形式的に請負契約を締結していても、実態は、発注者が請負業者の労働者を指揮命令しているなど、請負の基準を満たさない場合、実態は労働者派遣とみなされ、「偽装請負」とされることになります。

形式上は請負契約

偽装請負はなぜいけないのか?

簡略化して書きますが、戦前、労働者の就職をあっせんし、見返りに賃金の一部を受け取る例(ピンハネ)が多く見られました。 オブラートに包んでますが当時行われたことは人身売買と変わりません。そういう歴史があります。やがて、戦後になると労働者保護のため職安法が制定され、 このようなピンハネ=労働者供給を行うことは禁止されました。

その後、雇用情勢の変化で派遣のニーズが高まり、労働者派遣法が制定され、供給元と労働者との間に雇用関係があり、供給先と労働者との間に指揮命令関係しか生じさせない形態であれば、労働者派遣を行ってもよいとされました。
労働者派遣とは特別な特例的な制度なのです。そのため細かいルールが決められています。

また、偽装請負は、責任の所在が曖昧になり危険防止措置が十分に講じられず、 労災事故が発生しやすくなるという安全衛生の面でも問題があります。

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