むしろ中小企業のほうが独特なルールが多い
今回の事例も事務管理系の職種で面接時に確認を怠ったために後々トラブルになったケースです。ちなみに採用も経験値なので前向きに捉え改善していくしかないです。
Bさんは面接時はとても明るく、社交的であり、既婚者40代で経歴としても銀行、大手企業を経験し、前所属先企業の辞令で遠方に異動しなければならないということで退職したそうです。
大手はガチガチにルールが決まっているし、当時は残業も多い、もう少しゆっくり業務に取り組みたいという気持ちもあったようです。
この時点で採用する側として確認しなければいけない点は、
”中小企業は良くも悪くもワンマン経営がほとんどなので、ルールが少ないわけではないし、特に管理職以外の中途入社の場合、逆に最初は既存のルールをうまく吸収できる方でなければストレスがたまりやすい”ということを伝えなければいけません。
もちろん、この時は確認していません。それと致命的だったのは”採用する側が過去の応募者の管理をきちんとしていなかったこと”です。後々調べると以前にもBさんの応募歴があり、断っていたことが判明しました。履歴書の内容も少し違っておりました。
面接の場合、その場の雰囲気を制した者勝ちがありますので、事前確認を怠りがちです。特に男性社長の場合、採用前に細かいことをグジグジ言いたくない方が多いのでトラブルが起きやすいです。
引継ぎの段階で業務改善を訴える新入社員
さて、期待され入社したBさんでしたが、2か月ほど、出産のため退職する前任者から引継ぎを受けて頂くことになりました。
この時点ではっきりさせておかなければいけない事は、”2か月間しか引継ぎ期間が無いので、まずは前任者の仕事の進め方、やり方を理解する様、努めてもらうこと”です。
いやいや、そんなのあたりまえでしょうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今は違います。物事に対し主張しやすくなってきている世の中なので、採用の段階で”うちはこういうルールだから”というのをある程度示し、理解してもらう必要があります。
Bさんが言い始めたのでは、業務に対して、”それってやる意味あります?それはこうしてもいいですか?これはおかしいと思うのでやりません。”のオンパレードです。
教える側もBさんより年下だったため、Bさんは言いたい放題だったようです。この辺の性格は面接の段階で見抜くのは無理だと思います。面接の段階で会社のルールをきちんと伝え、事前にブロックするしかないんです。
まぁこれではBさんの引継ぎが全く進みません。社長が業務改善の提案は構わないが、まずは現状の会社のルールを覚えてくれとBさんに伝えました。
それが気に食わなかったかは分かりませんが、1か月経過したあたりで自ら退職してしまいました。