ワークマンと長嶋一茂氏

日々の出来事

粗利はいくらなんだ!とキレる一茂さん

 朝のニュース番組で長嶋一茂さんが出演していた日のこと。

 作業着などを扱う企業ワークマンのフランチャイズが儲かるというVTRが流れた後に、一茂さんが「年間1億5000万の収益とか、1日100万円の売り上げとかオーナー夫婦はいくらもらえるんですかね?」と質問されました。

 司会者が答えづらそうにしていると、一茂さんが「出せないの? そういうのは出さなきゃダメなんだよ! 視聴者の人は『それはいくらなんだ』って怒ってるわけ。全部そうやって。不親切だな、このVTRは! 俺が言うから。いくら。いくらなの?」と激怒。また「粗利益はいくらなの? それは出せないの?」などと噛み付いていました。すると出演していた別のアナウンサーがディレクターに確認を取ったのか、「粗利益の4割」と答えました。(最終的な取り分は言えないってことか)

 これ聞いた瞬間、うーんと思いました。永遠に毎日100万円の売上というわけにはいかないでしょう。しかも最低でも保証金や店舗改装費等で初期費用が数百万円は掛かるようです。さらには最初の商品在庫は自己負担のようで、貸付等も行っているとのこと。一茂さんもその後煮え切らなかったようで、ずっと怒ってましたがワークマンにとってはいい迷惑でしたね。炎上したという意味では宣伝になったかもしれません。

 ワークマン自体は利益率65%を目指しているようですが、まぁフランチャイズ店舗で商品が並ぶまでの間に人件費輸送費等コストを考慮すると利益率30~40%ではないかと思います。卸売、小売店て利益率ある程度決まってるんですよね。

 フランチャイズのオーナー夫婦の取り分はその中の40%ですからね。

 100万円売り上げたら、フランチャイズ店舗としての粗利益は30万~40万円で、オーナー夫婦の取り分はそこから40%なので1日12万~16万円くらいかな。定休日が週1日として月25日営業したと仮定すると月300万~400万円。

 ここから店舗家賃、水道光熱費、物流費、宣伝広告費等の経費を10%負担する決まりのようです。後はアルバイトも雇わないと無理でしょう。経営する上では最悪のケースを考えなければなりません。そもそも1日100万円の売上でシュミレーションしてる時点でダメですけど。

 これはワークマンに限りませんが、契約というのは数年おきに必ず更新があります。最初はオーナー側が儲かる内容の契約をしてくれると思います。実績作らないと誰も話に乗らないから。んで数年後に更新となった時に採算が取れている店舗は良い条件で契約更新してくれると思いますが、伸び悩んでる店舗は。。。間違いなく不利な条件を提示されます。

 ハウスメーカー竣工の不動産オーナーも一緒で、うまいこと乗せられて微妙な駅近でもないところに不動産を建てちゃったりするわけです。こちらも最初の数年は家賃収入満額保障です!維持管理はハウスメーカーにお任せください!とか言われるわけです。そして数年後、更新時に、少し空室が目立つので家賃収入の98%をお支払いいたします。あと維持管理費も少し値上げを。。。とか少しずつ不利な条件に変わってくるわけです。

やってみなければ分からないことも多々ありますが、大きなお金を動かす際はくれぐれもお気を付け下さい。

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