台風15号から分かる日本人の社畜体質

働き方改革の話

日本人サラリーマンの社畜体質

先日の首都圏に直撃した台風はすごかったですね。私が住んでる目黒区も被害は多くはなかったものの、夜中にものすごい風の音で目が覚めました。

私だけではなく、やはりおかしいのだなと感じたのは、ニュースでも報じられておりました台風15号が改めて浮き彫りにした、日本人サラリーマンの「社畜体質」。そこまでして出社する必要もないのに、駅に向かう長蛇の列に並び、地獄絵図と化した満員電車に揺られて会社へ向かう人々の姿が大きく報道されました。これはリモートワークを推進すれば治るというほど簡単ではなく、人事労務分析としても非常に興味深く、日本人の悪しき習慣です。

とはいう私も何とかして出社しようと考えてしまっていた人間です(汗)

雨降ってなければ20~30キロくらいならクロスバイクでいけるなー。と考えてしまっていました。移動で体力使ってどうすんですかという話です。やっと出社できても、いつもより疲れてしまって労働生産性なんて落ちるに決まってます。

台風15号があぶり出した 日本人の「社畜体質」の光景

このままいけば、「karoshi」(過労死)に続いて、「shachiku」(社畜)が世界に知れ渡る日も近いのではないでしょうか。世界に日本の悪いイメージが広がってしまうということは経済的にみてもマイナスです。

台風15号で運休していた鉄道各社が運転再開をした途端、会社へ出勤しようとした人々が押し寄せて凄まじい長さの行列ができ、恐ろしいほどの満員電車となるなどしていました。

中でも注目を集めたのが、ネットで「社畜の参勤交代」などと揶揄された千葉の津田沼駅です。入場規制された駅を取り囲むようにできた長蛇の列の写真はSNSで拡散され、情報番組などマスコミでも大きく取り上げられました。

もちろん、広い世の中なので、この日に会社に行かなければ億単位の商談がダメになるとか、自分がいないと何百人というお客さんに迷惑がかかるという人もいたと思います。

しかし一方で、あの大混乱の中で、いつもの何倍の時間と労力をかけてまで出社しなくていいという人もたくさんいたはずです。実際、SNSにも、「会社から“気をつけて出社するように”と言われたので嫌だけど休めない」とか「会社に電話したら“来ていないのは君だけだよ”なんて嫌味を言われた」という“ぼやきツイート”も散見され、「同調圧力」に逆らえない「社畜」の姿が世の中にさらされました。

人事労務分析の観点からしても災害時に企業としてどう対応すべきなのか事前に確認しておくべきです。連絡系統は問題ないのか、ケース別に対応マニュアルを作成している企業がどれだけあるのでしょうか。

今回はSNSのつぶやきのみで企業名が出ることは無かったようですが、仮に企業名が漏れて拡散してしまった場合、あの会社は強制出社を促すような会社なんだなと世間のイメージがついてしまいます。危機感を持ったほうがいいです。

来年、オリンピックで海外メディアが集う中で、同様の騒動が起きれば、「日本の社畜に世界が注目!」なんて記事が出て、既に国際社会で問題視されている「karoshi」(過労死)とともに、日本のブラックイメージとして世界に広まってしまう恐れもあります。

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