三井化学の残業削減例

働き方改革の話

大企業のマネをしてはいけない。でも内容把握は重要。

労政時報3977号に掲載された記事を抜粋します。

三井化学社員の皆様

社長  淡輪敏

三井化学における働き方改革について

長期経営計聞に掲げた、「2025年に営業利益2,000億円」等の高い目標を達成
するためには、社員一人ひとりが発想や仕事の取組み方を変えるなど、これ
まで以上の大きなチャレンジに果敢に取り組んでいかなければなりません。

社員のみなさんの健康を確保し、生産性を高め、創造性の発揮を促していく
ため、経営トップ自らの強いリーダーシップの下、以下の課題達成を通して
三井化学における働き方改革を推進することを宣言します。社員のみなさん
におかれては、自らの意識、働き方の改革を進めるようお願いします。

<三井化学における働き方改革>

1. 2018年度以降、各月における時間外及び休日労働時間の合計が80時間以上
となる社員ゼロを目指します。
(社員のみなさんへのお願い)
・経営層、管理社員は、自らが意識改革し、率先してメリハリある働き
方に努めること。
・管理社員は、業務のプロセスの見直し、効率化、人員体制の見直しを
行うとともに、労働時間管理の徹底に努めること。
・全社員は、労働時間の長さを評価する意識を捨て、所定労働時間内で
成果をあげること
を原則として職務遂行にあたること。

2. 社員のワーク・ライフバランスの向上、生産性の向上、優秀人材の確保、
非常時の事業継続力向上等の課題を達成するため、2018年度以降は育児・
介護事由に限定せず、在宅勤務の活用を促進します。
(社員のみなさんへのお願い)
・管理社員は、自ら率先して在宅勤務を活用するとともに、在宅勤務時
における効果的な部下の業務マネジメントについて考えること。
・全社員は、どうすれば在宅で自身の担当職務を生産性高く遂行するこ
とができるかを考え、自らその環境整備を進めること。
・関係部門は、在宅勤務活用促進に向けたルールの制定、仕組みの整備
を進めること。
以上

【人事部の方針】

2019年度の長時間労働防止に関する取組み方針
人事部
・2019年度も超勤80時間/月以上の該当者をゼロとすることに向けた取組み
を継続する。
・各職場は、これまでに各所で実施されてきた取組み(具体的には例えば、
下記)を参考に、自職場の業務実態に即した対策を検討・実施すること
・各人が毎日勤務実績を入力することによる超勤実績の見える化
・管理者、班長等の声掛けなどによる早期退社の雰囲気づくり
・会議の開催時間見直しおよび出席者厳選、報告・連絡資料の簡素化
・業務分担、勤務計画、工事計画を、詳しく平準化して立てるととによる業
務ピークの緩和
・班長等キ−パーソンに集中する業務の分散、同業務に従事できる人材の計
画的育成
・休日振替、代休、フレックスデイの取得徹底
・休日勤務の精査、担当分散(輪番制にする。工事立会代行を立てる)
・工事時間などの業務のピークに合わせたフレックスタイム制の活用
・業務のピークに合わせた臨時要員の確保(担当間・職場間・事業所間の相
互応援、エンジニアリング系の業務に従事できる派遣社員の増員、OBの臨
時雇用など)

また、他職場・他事業所で実施されている取組みを積極的に情報収集すると共
に、相互の応援を通じて、お互いの超勤削減(特にピーク時の緩和)に連携・
協力すること

・ライン職自身も含め、職場キーパーソンの交代直後の一時的な業務負担増に
注意すること
・上記の取組みを徹底の上でもなお、やむを得ず超勤80時間/月を超えた者に
ついては、超過要因と再発防止策を個別にまとめること(昨年度までの取組
みを継続)

いかがでしょうか。個人的には実現の可能性は置いておいて、在宅勤務を推奨し始めたというのは画期的だと感じます。中小企業でもすべて採用するのは無理だと思うので部分的に検討してみるなど参考になる取り組みだと思います。

働き方改革の話
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